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更新日:2016-08-21

デジタル出力確認ツール(TBD62783+バーグラフLED)

Circuit Circuit

ガーバーデータはこちらからどうぞ。KiCad 4.03-Stableで作成。

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概要

電流の吐き出しができるトランジスタアレイ(TBD62783AFNG)と 秋月のバーグラフLEDを組み合わせた、非常に単純な回路です。 KiCadの練習がてらに作りました。

使用方法

VCC-GND間に電源(3~24Vぐらいを想定)を供給し、1ピン~10ピンにロジック信号を印加するだけです。 信号のH/Lを視覚的に調査できるので便利です。

1ピン~10ピンに2.0V以上の入力でON、0.6V以下の入力でOFFとなります。1.8V系のICでもなんとか使用できるでしょう。 TBD62783の内部では、下記の通り入力とVccの間にクランプ回路が入っているので、入力がVccを超過してもFETが壊れる心配はありません。(最大25Vは超えてはいけない)

Circuit
(TBD62783アプリケーションノートより引用。どうでも良いですが、MOSFETなので、VccよりVddの方が適切な気がします)

また、マイコン等と直接接続する場合は、許容電流に注意して下さい。 データシートによると、入力(Vin)に2V印加すれば0.1mA流れるようです。またアプリケーションノートを参照すると、Vin=15Vで0.5mA程度(Vcc=30Vの場合)は流れます。 従って、1mA以上流せるポートであれば、直接接続しても大丈夫でしょう。

Circuit
(TBD62783アプリケーションノートより引用。)

回路

トランジスタアレイ+22kΩの抵抗+バーグラフLEDを接続しただけのシンプルな回路です。抵抗値は1kΩ程度までなら下げられますが、私の好みで高めに設定しています。 また、使用したトランジスタアレイは8回路をドライブできますが、10ポイントバーグラフLEDを使用したため、 ICが二つ必要になってしまいました。少々無駄なので、複数個並べて各々の最小公倍数としても良かったかもしれません。 ノイズによる誤動作を防ぐため、空き入力ピンはGNDに接続しています。

プリント基板

抵抗には2012サイズの表面実装(SMD)品を使用。基板の端にピンヘッダ用のコネクタを設けることで、ブレッドボード等にそのまま挿せるようにしてあります。

また、裏面は「痛基板」にしてみました。「スマイルプリキュア!」のキュアビューティちゃんですよ。ENIG(無電解Ni/Auめっき仕上げ)が、良い味を醸し出していると思います。 製造はElecrowにお願いをしました。

Circuit

部品表

リファレンス 定数 サイズ 型番 購入先
CN1,2 2.54mm ピンヘッダ 秋月
IC1,2 SSOP18 TBD62783AFNG digikey
IC2 SSOP18 TBD62783AFNG digikey
R1~R10 22k 2012 MCR10ERTF2202 digikey
LEDA1 OSX10201-B 秋月

余談

トランジスタアレイは、電子工作ではTD62083(シンク)/TD62783(ソース)を使用されているのをよく見かけます。 2015年の終わりに、TDシリーズの後継であるTBDシリーズが発売されました。本作例もTBD62783AFNGを使用しております。違いはバイポーラからFETによる構成になったことです(DMOS構造と言うらしい)。 従って入力インピーダンスが高くなったのかと思いきや、比較するとそうでもないですね。旧来のTD62783が入力2.4Vで52μA、新型のTBD62783が入力2Vで0.1mA(=100μA)のため、 ここだけ見ると入力側の消費電流が大きくなっているように見えますし、この点はさらに調査する必要がありそうです。 また、SSOPパッケージが追加されましたので、小型化が容易となりました。

2016.08現在、秋月電子の商品ページには「メーカ生産終了品ですが~」とありますね。Digikeyにも生産中止品との記述があります。今後はTBDシリーズに置き換えろということでしょう。

参考文献

  1. 「TBD62783Aデータシート」,(株)東芝
  2. 「TBD62783Aアプリケーションノート」,(株)東芝

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